私たちは60代を走り始めた愛犬と暮らす夫婦です。
築36年の木造一戸建ての家を、高齢化する犬と夫婦が暮らしやすい家にリノベーションすることに決めました。
住みたい家を形にするプランを考える
これから先の生活を考えたときに、どんな家に住みたいのか。
そこを明確にしないと、ただ新しい設備にして内装や外装が綺麗になるだけのリフォームになってしまいます。
私たちの目的は、老後を暮らしやすくすることでした。
人は誰でも歳を取ります。
今の家には大きなところで
- 冬が底冷えする。
- 家事導線がいまいち。
- 段差が多い。
などの不満点があります。
これらの不満点を解消しつつ、今の家の長所である
- 日当たりの良さ。
を最大限生かせるようなプランを、
業者さんと一緒に考えていくことにしました。
冬の底冷えを解消したい
1.窓
家の断熱にかかわる一番のポイントはやはり「窓」です。
現在はアルミサッシの単層ガラスの窓なので、冷暖房効率が悪く特に冬は部屋を暖めても窓から冷気が伝わりますし、結露もすごいです。
窓の変更プランは、業者によって
- 内窓。
- 現在の窓にアタッチメントを付けて複層ガラスにする。
- 複層ガラス。
など提案が分かれました。
2.床
壁と天井の外気に接する部分には断熱材が入っていますが、床は一枚板なので、入れられるところには断熱材を入れたいと伝えました。
家事導線の良い間取りに変更したい
現在のわが家の平面図です。
DKと洋室が廊下を挟んで独立しています。
これはこれで良い面もあるのですが、老夫婦と犬一頭の暮らしになった現在はLDKにして、食事とくつろぐスペースを一体化したいと思いました。
図面は上が北になります。
部屋は南向きで東道路(DK側)です。
南側は庭があり、東南に開けた土地になるので、本当はDKとリビングを東南方向に持って行きたいのですが、階段が邪魔になります。
お金を掛ければ階段を移動することもできたり
建て替えてしまえ~!
という方法もあるのですが、そこまでの財力はありません。
DKからもリビング(洋室A)からも一旦廊下に出ないとトイレやお風呂に行かれないのも、近くて遠いようなプチストレスでした。
その辺りもできるだけ解消すべく複数業者さんと打ち合わせを重ね、最終的にこんな間取りになりました。
元和室と洋室Aとの間の壁は、浴室側は撤去することができますが、窓側(赤丸部分)の撤去は家の構造上できないと言われました。
この壁が無ければかなりすっきりして開放感が出るのですが、諦めるしかありません。
ちなみに、筋交いにすることはできるそうですが、壁にしてもらうことにしました。
浴室側は壁を撤去するので、強度を補うために天井裏に梁を通すことになりました。
間取りのポイント
2DKから1LDKへ間取りを変更するにあたって、私たちがこだわったポイントがいくつかあります。
キッチンの位置と新たな窓
階段を動かすのは困難なため、和室と洋室AをLDKにすることにしました。
この部屋は南面にしか窓が無く、主に元和室の部分が暗いのと風通しがいまいちです。
なので、キッチン横に明り取りと通風のために高さ90㎝の滑り出し窓(緑丸部分)を付けてもらいました。
たったこれだけでも明かり取りになり、部屋の空気の流れも良くなりました。
キッチンは対面式にして、元押し入れの部分にカップボードや冷蔵庫を設置します。
浴室部分が出っ張っていなければ、南側を広くとれるのですがこれはどうにもならないことです。
ダイニング部分はテーブルが置ければ良いと考え、キッチンでの作業が窮屈にならないようキッチンスペースの方に余裕を持たせました。
実際に家具を置いたところ、冷蔵庫などからキッチンまでの距離は95㎝程度あり、2人でストレスなくすれ違えます。
業者さんとの打ち合わせのため
こんな感じでキッチンを配置したいです。
という寸法が手書きで入れてあります。
玄関ホールの階段横に壁を作り、下部を物入れにした
廊下部分をできるだけ少なくしたことで、LDKから洗面やトイレへのアクセスが良くなりました。
将来的には家で過ごす時間が長くなるので、部屋からなるべく寒暖差を感じずにトイレやお風呂に行けるのは、ヒートショックのリスクを考えるとベターだと思いました。
元洋室Aと廊下の境の壁も取ったことで、LDKから洗面室を抜ける風通しも良くなりました。
元DKの出窓を壁に変更
どうしても布団や季節家電、衣類などを収納するスペースが必要なので、クローゼットと押入れを作るため、泣く泣く窓を潰しました。
下の図面のように、出窓を潰さずクローゼットを作ることもできますが…。
他にも収納があるとはいえ、半間のクローゼットで家の物が全部入るか?
無理でしょう。
では一間ではどう?
図面を見ながら悩みましたが、東南(右下)の角部にウェルシーのケージを置く予定だったので、部屋のスペースがやたら縦長になり、使い勝手が悪そうです。
今のところ、この部屋はウェルシーの遊ぶ部屋になったり、洗濯物をたたんだり、来客の対応をしたり、多目的に使っていますが、この部屋の主な目的は「寝室」です。
今は部屋を広く使いたいので布団を敷いていますが、将来的にはベッドを2つ置くことを考えています。
そうなると部屋を長方形に使えた方が良いと判断しました。
バリアフリーにした
玄関のたたきからは一段上がらなければなりませんが、家の中はお風呂とトイレも含めバリアフリーにしました。
扉を引き戸にした
トイレのドア以外はすべて引き戸にしました。
部屋の扉は吊り戸にしました。
まとめ|住みたい家を形にするため希望は明確に
リノベーションをお願いする業者をネットの一括見積で何社か選び、希望を伝えどこをどのように変えたら良いのか提案をいただき、見積もりを作ってもらいました。
同じように話しても、L型キッチンをご提案いただいたり、アイランドキッチンの提案をいただいたり、業者さんそれぞれの考え方がありました。
どれも良さそうに思えてしまうのよね~(笑)
会社の売りたいものを提案して来るのか、客の暮らし方を考えた提案をして来るのか、打ち合わせの中で感じるものもありました。
また予算の中でどう折り合いをつけていくのか、シビアな判断も必要でした。
そうしたやり取りの中で、プランと見積もりの金額を総合的に判断してA工務店に依頼しました。
大手様には、こちらの予算の倍くらいの金額を提示され
ローンを組んではいかがですか?
と提案されました。
いやいや、リタイヤも射程距離に入っている年齢なのに、ローンは考えられません。
お金も無いのに、あれこれやりたいことを申し上げて済みませんでした。
という感じで、大手様とはお別れしました。
プロの意見も聞きながらプランを考えることは非常に大切ですが、自分たちの考えを明確にしておかないと流されてしまいます。
本当に自分たちに必要なものは何か、そこが大切だと感じました。
リノベーションを決めてから、業者を決めるまで約2か月かかりました。
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